公開日 2021年01月06日
自分が子供のころに楽しみにしていた絵本の一つに「ちいさいおうち」という本があります。
「ちいさいおうち」がたっているのは、静かな田舎の丘の上。
朝になるとお日さまがのぼり、夕方にはお日さまがしずみ。
夜になれば、お月さまをながめ、遠くに見える町のあかりを見ながら想像をする。
春になれば、りんごの花が一斉に咲き、夏になると丘はひなぎくの花で真っ白になり。
秋には、木の葉が黄色や赤に染まり、冬がくると、辺りは一面の雪景色。
この、夢のように美しく変貌する自然の景色の中心にいる「ちいさいおうち」。
住んでいる人たちは畑仕事をし、子どもたちは池で泳ぎ、熟したりんごをつみ。
それらを、動かずにじっと見ています。
この幸せな光景がずっと続くと思っていたのに、ある日変化の時が訪れます。家の前にやってきたのは自動車。自動車はどんどん増え、やがてスチームシャベルが丘を切り崩し、道をつくり始めたのです! 「ちいさいおうち」の前に広い道路が出来上がると、あっという間に景色は変わっていきます。背の高いビルがたち、夜には外灯がつき、電車が通り、高架線が通り……。。
ちいさいおうちの周りにも高層ビルが立ち並び、「もう いつはるがきて、なつがきたのか、いつがあきで、いつがふゆなのか わからない」都会へと変わってしまった中
ちいさいおうちは,ひなぎくの花がさく丘をなつかしく思うのでした
ラストで街並みに埋もれていたちいさいおうちは緑あふれる田舎町に移動します。
住宅環境 住みやすい街とは何か という深いテーマを持った作品でもありました。
さて先日 尾久近辺まで久々にいくにあたり 日暮里から車を走らせるにあたり、橋上を進む舎人ライナーと東京桜トラム(都電荒川線)が交差する
くまのまえをつうかしを通過しました。私の目に浮かんだのはもちろん上イラストのような橋上駅と車が交差する近未来都市です。
しかも イラストと違うのはすぐ先に荒川堤防 生活環境の整った緑の風景が広がります。
近未来的な街並みに加えて、ちいさいおうちが夢見ていた緑あふれる眺望の良い街並みに感じました。