公開日 2021年02月24日
住宅を購入するとどんな控除制度を利用できるの?
「住宅を購入するときに利用できる制度が多くてわからない」
「住宅ローン控除やすまい給付金って計算が難しくて、いくらお得なのかがわからない」
「そもそもだけど、住宅購入をすると控除が受けれられるってどういうこと?」
住宅を購入するとき、さまざまな制度を知ることになると思いますが、
みなさんこうした疑問をまずは持たれるのではないでしょうか?ただでさえ住宅購入ははじめての経験なのに、
こうしたことまで理解するのは一筋縄ではいきませんよね。
そもそも住宅を購入すると控除が受けれられるってどういうこと?
住宅の購入をした場合に、一定額税金の支払いを免除されるということです。
国税庁「No.1100 所得控除のあらまし」によると控除とは以下のように説明されています。
所得税法では所得控除の制度を設けています。 これは、所得税額を計算するときに各納税者の個人的事情を加味しようとするためです。 それぞれの所得控除の要件に当てはまる場合には、各種所得の金額の合計額から各種所得控除の額の合計額を差し引きます。 所得税額は、その残りの金額を基礎として計算されます。出典:国税庁 所得控除のあらまし
わかりやすくいうと、控除とは「納税者の事情によっては税金を免除しますよ」ということです。
具体的には、病院に行ったとき、社会保険料や生命保険料を払ったとき、地震保険料を払ったとき、
寄附をしたとき、家族を養っているときなどに税金が免除されます。
会社員や公務員の場合、毎月一定の所得税と住民税が会社によって給与から徴収されており、
会社は社員から徴収した税金をまとめて社員に代わって国に納税します。さきほど挙げたような免除項目がある社員は、
納税前に税の金額を調整(年末調整)し、免除分だけ払い戻しを受けられます。
そして住宅を購入した方にもこの免除があてはまります。
住宅ローン控除にはじまり、ほかにも制度もあります。
令和元年10月1日に消費税率が引上げられたため、このように住宅購入が有利になる制度が用意されています。これらを利用すれば、年間で何十万円もお得になることがあります。
住宅を購入するときに知っておきたい税制度と給付金一覧
住宅ローン控除やすまい給付金をはじめとして、数多くあります。政府としては住宅購入市場という大きな内需を維持拡大させる目的があり、これらを利用すればローンの期間中で最大数百万円もの控除を受けられます。
たとえば具体的には以下のような制度があります。
しかし、これらの控除制度の活用を目的にすると本末転倒です。 あくまであなたの資金計画に沿った住宅を購入し、もし当てはまる制度があれば積極的に活用しましょう。
住宅ローン控除
毎年の住宅ローン残高(最大4,000万円)の1%を、10〜13年間所得税から控除する制度です。住宅購入に関わるもっともメジャーな制度だといえます。
すまい給付金
消費税率10%が適用される住宅を取得するとき、最大50万円が現金給付される制度です。住宅ローン控除で十分な恩恵を受けられない収入層をおもにカバーします。
贈与税非課税措置
家族から住宅購入のための資金贈与を受けたとき、一定金額までは贈与税が非課税となります。非課税限度額は300万円〜3,000万円です。
投資型減税
耐久性や省エネルギー性に優れた住宅を購入するとき、住宅ローンなしでも所得税が控除される制度です。性能アップのために、通常の住宅よりも多くかかった費用の10%が所得税から控除されます。住宅ローン控除の併用はできません。
不動産取得税の減税
都道府県税事務所へ書類を提出することで、都道府県税である不動産取得税が軽減されます。(例:東京都主税局)
固定資産税の減税
毎年、土地や建物を所有している人に課税される市町村税である固定資産税が減額されます。たとえば東京都の場合、新築された住宅が、要件をみたすとき、新たに課税される年度から3年度分の固定資産税が2分の1に減額されます。(例:東京都主税局)
登録免許税の減税
不動産の所有権が移ったときなど、法務局で登記をするのに納める登録免許税が軽減されます。一定の要件を満たす住宅や土地の場合、登録免許税の軽減特例を受けられます。
住宅ローン控除ってなに?控除の期間が13年間に延長される?
最大4,000万円を上限にローン残額の1%の控除を、最大13年間受けられます。
住宅ローン控除とは、住宅ローンを利用して住宅を購入するとき、購入者の金利負担を軽くすることを目的とした制度です。
住宅ローンを利用した場合、毎年末のローン残高(最大4,000万円を上限)の1%が、10〜13年間に渡って所得税の額から控除されます。所得税から控除しきれない場合は住民税からも控除されます。
住宅ローン減税制度は、住宅ローンを借入れて住宅を取得する場合に、取得者の金利負担の軽減を図るための制度です。毎年末の住宅ローン残高又は住宅の取得対価のうちいずれか少ない方の金額の1%が10年間に渡り所得税の額から控除されます。また、所得税からは控除しきれない場合には、住民税からも一部控除されます。出典:国土交通省 住まい給付金サイト
住宅ローン控除は、以下のような要件を満たすと利用できます。
・自ら居住すること ・床面積が50㎡以上であること ・中古住宅の場合、耐震性能を有していること出典:国土交通省 住まい給付金サイト
13年間の控除を受けるのであれば、令和2年(2020年)のうちに入居する必要があります。
このチャンスをいかしてお得に住宅を購入したいですね。
わたしの場合は?年収別に住宅ローン控除をシミュレーション
住宅ローン控除によって、毎月の返済額のおよそ4分の1以上、期間中のローン総返済額のおよそ8%以上の負担を減らせます。
住宅ローン控除によって、結局何円くらいお得になるのでしょうか?
住宅ローン控除は、年収、借り入れ額、金利などによって決まるので、今回は年収とそれぞれの借り入れ額ごとに、国土交通省の「すまい給付金サイト」でシミュレーションしてみました。
*年収についてですが、会社員の方は社会保障の支払いなどを差し引いたあとの手取りの金額、事業主の方は収入から経費を差し引いた金額とします。
*返済期間は35年、金利は固定の1.26%とします。
*適用消費税率が10%で令和元年10月1日から令和2年12月31日までの間に住宅を購入したとして、住宅ローンの控除期間は13年間で計算します。
*年収ごとの住宅価格、住宅ローンの金額はこちらを参考にしました。
年収500万円の場合
住宅価格:2,800万円(建物1,400万円、土地1,400万円)
住宅ローン:2,650万円を借り入れ
初年度の住宅ローン控除額:およそ26万円
期間中の控除額の合計:およそ263万円
年収600万円の場合
住宅価格:4,200万円(建物1,200万円、土地3,000万円)
住宅ローン:3,990万円を借り入れ
初年度の住宅ローン控除額:およそ33万円
期間中の控除額の合計:およそ350万円
年収700万円の場合
住宅価格:4,900万円(建物2,000万円、土地2,900万円)
住宅ローン:4,500万円を借り入れ
初年度の住宅ローン控除額:およそ40万円
期間中の控除額の合計:およそ427万円
年収800万円の場合
住宅価格:5,600万円(建物3,600万円、土地2,000万円)
住宅ローン:5,050万円を借り入れ
初年度の住宅ローン控除額:およそ40万円
期間中の控除額の合計:およそ471万円
年収900万円の場合
住宅価格:6,300万円(建物3,000万円、土地3,300万円)
住宅ローン:5,670万円を借り入れ
初年度の住宅ローン控除額:およそ40万円
期間中の控除額の合計:およそ460万円
年収1,000万円の場合
住宅価格:7,000万円(建物4,200万円、土地2,800万円)
住宅ローン:6,200万円を借り入れ
初年度の住宅ローン控除額:およそ40万円
期間中の控除額の合計:およそ478万円
年収500万円の場合で見てみると初年度の控除額がおよそ26万円なので、毎月に換算すると21,700円ほど控除されているということです。
固定金利1.26%、返済期間35年で2,650万円を借り入れすると、毎月の返済額はおよそ78,000円なので、4分の1以上です。
また期間中の控除額の合計およそ263万円は、35年のローン総返済額およそ3,200万円の8%以上となります。
住宅ローン控除によって、かなりの返済負担を減らせることがわかります。
まとめ
今回は住宅を購入したときに申請できる控除項目についてお話しました。
住宅ローン控除をはじめとして、住宅購入を活性化する制度は多く用意されています。
うまくいけば数十万円も得することがあるため、利用しない手はありません。
しかし住宅の購入は、あくまでもあなたの資金計画やライフプランニングに沿って決めるべきものであって、
決して控除制度ありきで決めるものではありません。
あなたの想定したライフプランに沿った支払い額になるかを控除の金額を込みで考えるとよいでしょう。
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