職場でチームワークに貢献する方法

公開日 2021年05月08日

    

今回は

・仕事におけるチームワーク
・チームワークが重要視される背景
・チームワークにおいて大切にすべきこと

などをお伝えしていきます。

1. チームワークとは

 

チームワークとはお互いの弱みを補いつつ強みを高め合うことによって相乗的な力や効果を生み出す共同動作のことです。
それにより、個人ではやり遂げることのできない大きな仕事をチームメンバーとの連携によって実現することができます。

2. チームワークが重要視される背景

 

チームワークが大切だと言われる理由はわかりました。では、チームワークが大切だとされるその背景には、どのような事情があるのでしょうか? 

2-1. 業務の高度化

技術の進歩に伴い業務も高度化し続けています。業務の高度化により生まれる課題が、
その人の専門分野を超えたものになってしまうケースが多発した場合、
続々と発生する新しい課題すべてを個人やその部門だけで解決しようとすれば、通常業務がまわらなくなります。

こういった業務の高度化に付随して発生する新たな問題に迅速に対応していくためには、各部門の連携と協働が不可欠です。
そこで、営業、開発、製造などといった様々な部門を横断してチームを組むことで情報を共有し、密にコミュニケーションを図ることによって、通常業務を滞らせることなく様々な課題に柔軟に対応できるようになります。

2-2. 情報のリアルタイム化

IT技術の発展と普及は、予測に基づく事業計画の立案を困難にすると同時に、迅速で柔軟な分析と決断を企業に迫ることになりました。
ここでも、限りある経営資源を十分に活用し、少しでも多くの利益を生み出していくためには、やはりチームワークが欠かせません。

 

2-3. ビジネスのグローバル化

ビジネスにおける取引先や人材などの多国籍化は、企業の安定経営を困難にする要因となっています。

しかし、グローバル化はその一方で、新たな視点や刺激を得る機会ともなりえます。多種多様な知識や視点、技能が集まったチームを組み、
大きな相乗効果を起こせるようチームワークをうまく機能させることができれば、企業の躍進につなげることができます。

グローバル化に対応するためには、個々の外国人従業員が持つ生活習慣や考え方などを正しく理解したうえで、ワークライフバランスに配慮する必要があるのは言うまでもありません。

 

3.チームワーク向上のために大切にすべきこと

 

3-1. チームメンバー全員が明確な目標を共有する

チームワークに必要なのは何よりもまず目標を共有することです。
たとえば「部署の売り上げを30%上げる」「新規事業で顧客を100人増やす」といったように具体的な目標を共有する必要があります。

また、チーム共有の目標がブレるのを防ぐためには、最終目標だけではなく中間目標を定めるなどの段階を踏み、適宜チーム内で話し合いをすることで、進むべき方向を調整していくようにしましょう。

目標の共有がない場合、協力体制が築けずに馴れ合いになったり、イニシアチブ争いが激化してしまい、チームとしての統制がとれなくなることもあります。

3-2. メンバーの自発性を大事にする

旧来型の、社員に役割を押し付けて受け身にさせてしまうチームワークでは、チームがもつ力を十分に発揮することができません。

チームワークを最大限に機能させるには、メンバーの自発的な協力を信じて、裁量を与えることによってより多くの潜在能力を引き出すことが不可欠です。
潜在能力は、チームメンバー間で「目標」を共有する一方で、「プロセス」は個人の裁量にある程度まかせることによって引き出すことが可能になります。

3-3. 協調性を大切にする

チームワークでは自発性も大切ですが、メンバー同士がお互いを尊重する気持ちや協調性なしにはうまく機能しません。

自分の価値観に固執し、他のメンバーの価値観を受け入れることができない人がいると、チーム自体の仕事がストップしたり、共通の目標にブレが生じたりする危険性があります。
そのような状況に陥らないためにも、メンバー同士が協調し合い、お互いを認め合いながら、共通の目標のために力を尽くすことが必要です。

3-4. すべてのメンバーが対等に意見を言い合える雰囲気を作る

チームワークを最大限に発揮するためには、上下関係にこだわりすぎないようにしましょう。

時には上司と部下が同じチームに加わる場合もありますが、その上下関係を意識しすぎて萎縮してしまっては、チームワークを損ないます。

メンバーは、リーダーからの指示をただこなすだけでなく、時には気づいたことや、
業務の改善につながりそうな提案を自ら言うようにしたいものです。
またリーダーは、他のメンバーの意見を対等な姿勢で真摯に聞き、上下に関係なく気軽に意見を言い合える雰囲気を作り出すよう心がけましょう。

3-5. チームの基本「報・連・相」を怠らない

チームワークを十分に発揮するためには、個々の仕事の進捗状況をメンバー同士で常に把握している状態にしておく必要があります。
報告・連絡・相談を徹底することで、仲間のミスをカバーできたり、より高い成果を生み出すことができるようになります。

3-6. リーダーがその役割を十分に果たす

いくら優秀なチームメンバーを集めたとしても、そのメンバーをまとめ、目標に向けて正しい方向に導くためには、熱意のある優秀なリーダーの存在が不可欠です。

リーダーには、メンバーが働きやすい環境を整え、必要とあらば思い切った軌道修正を行える強いリーダーシップが期待されます。
そのため、リーダーは常に「メンバー同士の協働が滞りなく行われているか」「共通の目標をブレずに共有できているか」を把握する必要があります。
それができていない場合は、目標達成に向けて軌道修正をしなければなりません。

リーダーがその役割を十分に果たすことができれば、そのチームは大きな成果を得られるはずです。

 

以上、仕事におけるチームワークの大切さについてお伝えしてきました。

現在の変化の激しいビジネス環境に対応するために、その都度必要とされる能力をもった人を見極めて採用することには現実的に限界があります。
だからこそ、いまある人員でチームを組み、チームワークをうまく機能させることの重要性は高まっているのです。

効果的なチームワークによって変化に柔軟に対応していくことが可能になります。