公開日 2022年12月24日
こんにちは
12月20日、日銀が驚くべき発表をしました。
これまで長期にわたって実施してきた金融緩和策を修正し、従来の0.25%程度としてきた長期金利の変動許容幅を0.5%まで拡大するとしたのです。 T
多くの金融関係者は黒田東彦日銀総裁が退任するまでは、こうした動きを日銀が行うことは無いであろうと予想していました。
しかし、黒田総裁の在任中、かつ2022年年末に実質的な金利上昇を許容したことは、実に驚くべき「事件」といってもさしつかえないでしょう。
米欧など先進国各国は、日本に先んじて国内の物価高、つまり高いインフレ率により大幅に政策金利を上昇しさせています。
その中で日銀だけが動かず、音なしの構えだったわけです。 ただ黒田総裁もご自身が退任する前に、
誰に遠慮することなく日銀が本来やるべきことを実施し、多少なりとも今後に道筋をつけたかったと思われます。
国内の金利の上昇はここで止まる事はなく、今後も続くインフレ対策をする必要からも、ますます上がっていくものと思われます。
■異次元緩和の逆回転で不動産価格は下落する
こうした日銀の動きに一般の方々はどう対処すべきなのでしょうか?
まず、今後さらに長期金利が上昇しますと、当然ながら住宅ローン金利も上がり、反比例するように不動産価格は下がっていくと思われます。
住宅ローン金利が上昇することで、住宅ローンを組んで購入できる不動産価格の上限が抑えられることが1つの理由ですが、
もう1点、金利が大きく上昇していくと、これまで異次元金融緩和とは逆のことが起こります。つまり市況全体が悪化し、不景気に陥る可能性も高まってきます。
不景気になれば当然ながら不動産価格が下がります。
よって、不動産を売ろうとしている方はまず、この10年以上上昇してきた不動産価格が落ちないうちに早期売却することをお勧めします。
■「低金利のうちに住宅ローンを組んだ方がお得」
次に、これから金利が上昇していけば、前述したように購入可能限度額が自然と抑えられ、かつ不景気になる可能性も高まります。
高値のマンションにつきましては不景気とパラレルに価格が下落していく可能性も高まっていくでしょう。
しかしそれ以外たとえば中古のマンションをこれから新たにローンを組んでを購入しようとしている方は、少しでも金利が安いうちに住宅ローンを組んだほうが得です。
これから金利が上昇していったとしても、中古の低価格のマンションまで不動産価格の下落が起こりえることは考えにくいです
となると金利が上昇しないうちに住宅ローンを組んだ方がお得と感じます。
まとめ
不動産購入売却は“なるはや”がいいです。
人は、誰しも自分が体験したことないこと、あるいは記憶にないことを、「過去にこういうことがあった」と言われても、それが現実に自分の身に降りかかるとは思えないものです。遠い過去に起きた津波などの災害の経験を現在の我々が生かすことができないのと似ています。 金融関係者にとって、今回の黒田総裁の発表は、歴史的な大転換点でした。多くの若い世代の方々も、これまでの記憶では起こり得ないことが起こる時代へ突入したと警戒すべきです。