公開日 2024年11月30日
こんにちは
日銀の追加利上げが発表された、2024年上半期。実際に「金利が上がった」との声も聞かれるが、実情はどうなっているのかのデータ調べてみました。
意外な金融機関が「一棟もの」への融資を開始? 過去6年分の金利データも公開
■金利上昇情報(予定含む)が寄せられた金融機関
・三井住友銀行
・スルガ銀行
・静岡銀行
・滋賀銀行
・山陰合同銀行
・京都中央信用金庫
・多摩信用金庫
・三井住友トラストL&F
※アンケートや取材で情報が寄せられた金融機関のみを記載しております。すべての金融機関の融資条件を網羅的に反映した情報ではございません
1 金利2%未満での融資、6年間で23ポイント減少
金利の動向について分析する。今回、過去6年分のデータをグラフ化した。グラフ左側から1%未満、2%未満、3%未満、4%未満、4%以上の割合を示している。6年間で、融資情勢はどう変わったのか。
■融資時期×金利
全期間を通して、貸出金利は上昇傾向にあるといえるだろう。
金利2%未満で融資を受けた投資家の割合を見ると、2018年下期では73%と大多数を占めている。翌2019年上期以降は60%前後で推移しつつ緩やかに減少し、2023年上期には53%まで下落。2024年上期では、ついに50%にとどまった。
2「年収400万円未満」への融資割合、今回も10%超え
続いては、実際に融資を受けた投資家の属性情報を見ていこう。
■本業年収
家賃年収を除いた本業年収を見ると、1000万円~1500万円が24%(前回22%)で最多だった。続いて600~800万円が19%(同19%)、800万~1000万円が17%(同17%)となり、おおむね例年通りの結果となった。
本業年収400万円未満の投資家への融資割合は、前々回が7%、前回がプラス4ポイントの11%と推移してきた。今回も11%となり、年収が高くなくても融資を受けた事例が一定程度集まり続けている。
■金融資産
金融資産額については、1000万~3000万円の35%(前回33%)が最多となった。次いで3000万~5000万円が18%、(同16%)、500万~1000万円(同17%)と5000万円~1億円(同14%)が13%となる。
1000万円以下の割合は23%となり、前回から5ポイントのマイナスとなった。
前々回から前回にかけて500万円未満の割合が5ポイント減少していたが、前回から今回にかけては、500万~1000万円が4ポイント減少。500万円未満も、さらに1ポイント減少した。ある程度の金融資産が求められる傾向が、さらに強まっていると考えられる。
■負債総額
負債総額については、1億円以上が40%(前回39%)で最も多かった。次いで5000万円~1億円が22%(同23%)、1000万~3000万円が13%(同14%)だった。
負債総額1000万円未満の割合は13%となり、前回から5ポイント増加した。新たに不動産投資を始めた人や、物件を売却して残債を減らした人が一定数いた可能性がある。
3 物件所在地別の融資件数、「東京都」2年ぶりに最多
次に、融資がおりた「物件」の動向を確認する。
■物件所在地
物件種別ごとに見ると、最も多かったのは47%の一棟アパート。前回からは6ポイント減少した。
次いで区分マンションが前期比5ポイント増の28%、一棟マンションが11%(前回11%)、戸建賃貸が10%、(同10%)、一棟商業ビルが2%(同1%)となった。
2018年下期の結果と比較すると、「戸建賃貸」の割合が7ポイント上昇していた。これをふまえ、先程の金利の推移について再検討してみたい。6年間のうちに、「2%未満」での融資事例が減少し、「3%未満」が増加していた。
戸建賃貸への融資事例に限って金利動向を見ると、「3%未満」が61%を占めていた。「3%未満」で融資を受けた事例が増加した一因は、戸建賃貸で融資を活用する投資家が増えたことにもあると言えそうだ。
■物件価格
物件価格を見ると、前回に引き続き、1000万~3000万円が28%(前回34%)で最多となった。1億円以上の物件への融資は前回の13%から4ポイント増加し、17%に。1000万円未満の物件への融資も2ポイント増加するなど、価格帯がわずかにばらける結果となった。