公開日 2024年01月11日
上昇が続く都心不動産価格
現在、東京都心を中心に不動産価格が上昇を続けている。2023年11月末日に公表された国土交通省の「不動産価格指数(令和5年8月・令和5年第2四半期分)」を見ても、2010年以降、不動産価格は右肩上がりに推移しており、特にマンションの価格が高騰していることがわかる。
不動産価格は日経平均株価と相関性があるとされており、2012年に発足した第二次安倍内閣でのアベノミクスの効果により、日経平均株価の上昇を追いかけるように不動産価格も上昇してきた。新型コロナウイルスの感染拡大により、日経平均株価と不動産価格は一時的に大きく暴落したが、金融緩和や財政出動の効果で再び上昇。
2023年11月20日には日経平均株価が一時、1990年3月以来33年8ヶ月ぶりの高値となる3万3,853円に達し、バブル経済崩壊後の高値を上回った 一方、不動産価格は、不動産経済研究所によると、2023年4~9月の東京23区の新築マンション平均価格が1990年度以降で初めて1億円を突破した。
不動産価格指数(住宅)(令和5年8月分・季節調整値) ※2010年平均=100 (出典:国土交通省)
マイホームは一生に一度の買い物ではなくなりつつある中、“資産形成に適した街”はどこなのか?
LIFULL HOME'S 住み替え経験のある500人に聞いた「住み替えに関する意識調査」
不動産価格が上昇しているということは、購入価格が高くなるのはもちろん、売却価格も高くなりやすい。最近の売却事情はどのようになっているのだろうか。
当社の過去調査(※1)では、住み替えを行った人が売却した物件の築年数は「築10年以上20年未満」(29.4%)が最も多く、次いで「築3年以上10年未満」(21.8%)となった。かつては、「マイホームは一生に一度の買い物」などと言われていたが、ライフステージや社会状況の変化によって柔軟に判断し、自宅の売却・新居の購入を行う人も増えていると考えられる。
今後も住み替えをしたいと考える人なら、「なるべく値下がりしない場所に家を買いたい」と思うのではないだろうか。そこで、資産価値が高いと言われる東京23区の「10年前の新築マンション」と「現在の築10年中古マンション」の平均価格をLIFULL HOME'Sで掲載された物件データを基に算出し、その増減率でランキングを作成した。
※1:https://lifull.com/news/27784/
行政区篇: 23区すべてで上昇。中でも都心から南西エリアがより上昇率の高い結果に
<東京23区平均>
【10年前新築マンション60m2価格】4,558万円
【築10年中古マンション60m2価格】6,794万円
【価格変動率】146.8%
本来、築年数が経過すると共に物件価格も落ちるもの。しかしながら、直近10年はマンション価格の上昇が続いていたために23区すべてが価格変動率100%を超え、23区平均では146.8%となった。つまり、購入価格より売却価格のほうが高くなったということだ。
一方で、1位の「目黒区」は倍以上の221.2%、最下位(23位)の「大田区」は102.1%となり、区によって上昇率には差異が見られた。「目黒区」「品川区」といった城南エリア、「千代田区」「港区」「渋谷区」「新宿区」「文京区」「豊島区」といった交通利便性の高い都心およびその周辺ほど価格の上昇率が高い。コロナ禍でテレワークが定着し、都心の価値が相対的に薄まった感があるがコロナ前と比較してもその優位性が依然高いことが分かる。
【東京23区:行政区篇】10年前の新築マンション価格変動率ランキング
【東京23区:行政区篇】10年前の新築マンション価格変動率ランキング
<番外篇>東京都下:「多摩市」「武蔵野市」は130%超え。「国分寺市」は唯一下落
東京都下においても、調査対象5市のうち「国分寺市」を除く4市で100%超えとなった。中でも「多摩市」は139.3%となり、23区の「北区」や「中央区」を上回る価格変動率となった。もともと分譲時の価格が都心よりも安価であることが主な要因だが、コロナ禍によるリモートワークの定着や都心の物件価格高騰による都下人気もうかがえる。
【番外篇:東京都下】10年前の新築マンション価格変動率ランキング
駅篇:1位は「目黒」。2位・3位の「根津」「中目黒」は中古でも億ションに
続いて駅ごとで集計しランキング化したところ、1位は「目黒」、2位以降は「根津」「中目黒」が続いた。TOP10内に60m2築10年中古マンション平均価格が1億円を超える駅が4駅入り、駅別ランキングにおいても都心価値の優位性が浮き彫りとなった。
駅単位でも都心・副都心・城南エリアが上位を埋め尽くす中、唯一城北エリアの「田端」が9位にランクイン。「田端」も都心の利便性が享受できるエリアで、もともとマンションが多くないエリアでもあることから、利便性に基づく人気の高まりが価格および資産性を大きく引き上げている。
また、もともとの人気の高さに加え、2023年3月に開業した新横浜線によってより交通利便性の上がった東急東横線/目黒線の駅も3駅(「目黒」「中目黒」「都立大学」)がTOP10圏内に入った。
【東京23区:駅篇】10年前の新築マンション価格変動率ランキング
【東京23区:駅篇】10年前の新築マンション価格変動率ランキング
城東不動産販売株式会社
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