なぜ価格高騰で「買えない層」と「不動産廃業」が増えているか1

公開日 2026年04月14日

マンション契約率に「不調」の兆候、価格高騰で「買えない層」と「不動産廃業」が増えている

年間2000社の「不動産会社」が市場から撤退している現実、不動産会社の経営環境は悪化しているのでしょうか。3回に分けて 各種データから、その理由を読み解いていきましょう。

不動産業の廃業は過去10年で最多に

国土交通省が公表する「不動産価格指数」は、日本全国の取引価格をもとに算出される代表的な指標である。2010年を100とした場合、住宅総合指数は近年140前後で推移しており、長期的な上昇傾向が明確になっている。

出典:国土交通省「不動産価格指数」

特にマンション価格の上昇は顕著であり、東京都心部では過去最高値を更新する事例も珍しくない。背景には、建築資材価格の高騰、人件費の上昇、用地取得競争の激化、長期的な低金利環境など、複数の要因が存在する。

東京商工リサーチの調査によると、2025年に不動産業の休廃業・解散は2000件(前年比3.3%増)、倒産は136件(同32.0%増)となり、市場から撤退した企業は合計2136件(前年2039件)に上り、過去10年間で最多となっている。

 

全国の主な不動産業6090社の2024年7月期~2025年6月期の業績は、売上高が17兆3430億円(前期比7.9%増)と好調だった。

そのうち、売上高100億円以上の244社(構成比4.0%)の売上高合計は13兆4198億円に上り、売上高全体の約8割(同77.3%)を占めている。

一方、売上高5億円未満の企業(4397社)は構成比で7割を超えるが、売上高合計は4878億円(同2.8%)にとどまっている。大手が業界をけん引していることが如実に表れている。

取引件数が示す実需の停滞

価格が上昇している一方で、取引件数の推移を見ると、市場が必ずしも活況でないことが分かる。

国土交通省が全国の土地取引の「件数」や「面積」をまとめた調査結果によると、2025年1月~8月分までの全国土地取引件数は約100万件で、2024年同期の約102万件から約2万件減少している。

9月~12月のデータが出揃わないと単純な比較はできないが、取引件数が通年で前年比マイナスであるようなら、需要側の購買力が価格上昇に追いついていないことを示唆している。

「仕入れ価格と建築費が高騰し、結局は販売価格に転嫁することになる。都心の人気物件は販売も好調で、価格転嫁も実現できているが、都心から少し離れた立地では、駅近であっても販売が好調ではない新築マンションも目立ち始めた」

マンション施工のゼネコンで、開発事業も手掛けるA社の仕入れ担当者B氏が語る。

実際、首都圏新築マンションの初月契約率は2025年12月が63.1%(不動産経済研究所調べ)にとどまった。2025年4月から9カ月にわたり、マンション販売好調の目安とされる「初月契約率70%」に届いていない。

では、建売市場はどうだろうか。建売大手C社の仕入れ担当者D氏は、立地やグレードなどで、人気物件・不人気物件の差がさらに広がっていると指摘する。

「駅近などの人気物件はすぐに買い手が見つかり、値上がりに消費者がついてきている印象だ。しかし、駅から遠く、近隣の商業施設も乏しいなどの条件の物件はこれまでよりも販売期間の長期化や、当初販売価格からの値引き率が大きくなっている」

 

城東不動産販売株式会社

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