臨時株主総会の請求要件厳しく、議決権の3%→5%以上に

公開日 2026年07月16日

臨時株主総会の請求要件厳しく、議決権の3%→5%以上に 

※少数意見の尊重し大衆資本の調達につなげる
という時代から
個人投資家の権限乱用を排除して
会社の円滑合理的な経営の確保
が重視される時代になっているということですね

政府・自民党は臨時株主総会の招集を請求できる要件を現行の総議決権の3%以上から5%以上へと引き上げる方針だ。株主提案できる内容の範囲も制限を設ける。アクティビスト(物言う株主)の過度な干渉を防ぐ意図がある。

自民党の司法制度調査会の「成長志向型コーポレートガバナンスプロジェクトチーム」(小林史明座長)が近く示す提言案に盛り込む。政府は法制審議会(法相の諮問機関)で結論をとりまとめる見通しだ。

 

これを踏まえ、政府は早ければ2027年1月召集の通常国会に会社法の改正案を提出する。

現行の会社法は臨時株主総会について、総株主の議決権の3%以上を6カ月前から保有する場合に取締役に請求できると定める。この割合を5%程度以上へと高める。

欧州は議決権のある発行済みの総議決権あるいは株式資本の5%以上を保有する株主に認めている例が多い。米国では定款で定められた人以外は請求できない。

株主にとって臨時株主総会の請求は経営陣に説明や判断を迫る手段になる。一方で海外に比べて基準が緩く、短期主義的な株主の乱用を招いているとの指摘があった。企業の中長期的な経営戦略を阻害する一因との声もある。

株主提案できる内容の範囲も限定する。

具体的には資金調達や組織、人事の決定など個別の業務執行に大きな影響が及ぶ定款変更の提案を制限する。本来取締役会が権限を持つ事項にまで、定款に記載するよう求める株主提案が散見される。経営の機動性が損なわれる恐れがある。

西村あさひ法律事務所の太田洋弁護士によると、25年6月の株主総会でなされた対111社、389本の株主提案のうち定款変更議案は全体の6割を超える240本だった。株主還元の強化や取締役の選解任と比べてもはるかに多かった。

株主提案権の行使の個数要件は廃止する。現在は総議決権の1%以上か300個以上の議決権を一定期間続けて保有している場合を対象とする。「300個以上」という要件を廃止し「1%以上」のみに絞る方向で調整する。

株式の分割などで投資単位の引き下げが進み、株主提案のハードルが低くなっている状況に対処する。目先の配当などに不満を持つ株主が権利を乱用する事例が目立ち、経営陣の負担になっている側面がある。

株主名簿の背後で事実上の議決権をもつ「実質株主」を特定する制度の創設、会社法が定める「調査者制度」の見直しも検討を進める。

政府・自民党の方針への投資家の受け止めは総じて好意的だ。独立系運用会社、コモンズ投信の伊井哲朗社長は「グローバルスタンダードに近づく。本質的ではない株主提案に経営体力をそがれずに済むようになる」と期待する。

自民党の提言案は企業側にも株主との適切な緊張関係の構築が重要だとの姿勢を強調する。

ガバナンスの強化を通じた中長期的な経営力の向上を促す。「監督・経営の実績に応じて、取締役・経営陣を交代することはタブーとすべきではない」と記す。

日本の上場企業は株主還元に偏り、成長投資が滞ってきたとの見方がある。16年度と24年度を比べると自社株買いや配当が2倍以上に膨らんだ一方で、売り上げに占める設備投資の割合は減っている。

城東不動産販売株式会社

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